豊田議員の精神分析
この録音は、非常に重要なサンプルである。
シリウス ブラックいわく(本の中で読んだ記憶にあるもの)、
「その人がどんな人を知りたければ、立場の弱い者を扱いを見ればいい。」
こうして、シリウスは、ハリー・ポッターに人の本質を見抜く術を教えている。魔法ではない。
録音の中で重要な点は、相手を心理的にいたぶることそれ自体を、多様な表現を使い意図していることだ。
ただの癇癪ではなく、無頓着で病的な底意地の悪さがある。
表裏を使い分ける気苦労や、野放図な自己の暴言に良心の責を感じていない印象を受ける。病的と表現したけれど、このような心性は、その分思い煩うこともないわけで、ある意味実務的有能さを発揮できる面もあろう。
それは、多様な課題を処理し、目標に向かって進むうえで、効率的だ。事実、ダントツのエリート道だった。
けど、有能さとは、人によって異なるが、何を切り捨てるかの問題でもありうる。
今回の事案は、有能さの陰の部分が、本人にとって予期せぬ形で顕在化したものと考える。
えぐい表現だが、人心を読み、操作できなければ、選挙に勝利できない。当然、その能力には長けていたはずなのだが、責め苛まれた人に”素朴”に共感することは苦手だったようだ。社会的な地位、肩書、賞讃は、時としてこういった感性を鈍麻させうる。
C.G.ユングは、できすぎた人の深い陰の部分に言及しているが、これはその好例だろう。彼の原型論的には、シャドー、ペルソナとの関連となる事例と解釈できそう。
我々凡人的には、思いやりを忘れず、あれこれ悩みながら生きていればいいのだけどね。孔子だって、一日三回反省したそうだから、凡人はもっと多くていい。
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