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子どもとの対話 言語と哲学

(娘)いっぱいモノがあるのに、みんな名前が付いているなんてスゴイよね!

(私)そうだね、長い間をかけて、人が名前を付けたんだよ。

(娘)でも、髪の毛はいっぱいあるのに、世界中の人の髪の毛の数はもっとスゴイのに、一本一本名前なんてないよ。

(私)うん、そうだけど、「この、髪の毛」っていえば、特定はできるよね。英語なら、The をつければいい。

(娘)そーか!

(私)でも、見えなくても名前がついてるものがあるって知ってる?

(娘)えー、どんなもの?

(私)勇気とか、愛とか、優しさとか。

(娘)それって、今までのものと違っているね。

(私)でも、ってものは、ある、よね。見えないけど。

(娘)うーん、難しいなー。

(私)あるって意味が、違うかも知れないよね。

【解説】

これは、哲学上の実在論と観念論に関わる問題である。この両者の違いを、大人的には、普段テキトーに使い分けているわけだけれども、突き詰めれば哲学上の基本問題になる。

その切り口として、日常の言葉、たとえば、「ある」の意味を根本的に掘り下げていく手法は、「分析哲学」の手法である。

そのテキストとして、J.ホスパーズの分析哲学入門、全5巻は絶対のお勧めである。日常の言語を体系的に整理できるので(パソコンにたとえれば、自分の頭をデフラグするようなものだ)、言葉に関する論理的センスを磨く上でとても効果的だと思う。

壮大な観念論の世界を体験したければ、当然ながら、プラトンの著作群である。華麗な超絶技巧を駆使した会話のやり取りは、いつ読んでも新たな発見がある。

子ども相手の対話編としては、「テアイテトス」がある。僕と娘との会話は、いわば、テアイテトスゴッコだったりする。

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