« 2016年8月 | トップページ | 2016年10月 »

2016年9月

子育ての技法 その5 新聞を読ませる

朝刊の記事、その中にこんな記事を見つける。

木星の衛星エウロパには大量の水があり、そこは太陽系の中で最も生物の存在の可能性がある、というもの。

で、読ませる。うちの子の場合、生物ネタは食いつきがいいからだ。2年生では漢字能力に限界があるものの、なんとか読ませる。

オプションの解説は、太陽系の仕組み、特に衛星の意味だ。それと、エウロパの派生語も教える。つまりヨーロッパである。

そこで、世界地図を引っ張り出し、ヨーロッパの地域を教える。

そもそも、エウロパ/Europaとは、ギリシャ神話の御姫様のことなので、そのお話も少し加える(木星→ユピテル→ギリシャ神話の神様、に愛されたのがエウロパ)。

地理とか、理科につなげた国語の勉強である。国語の勉強の目標の一つは、大人向けの堅い文章を理解することだと思う。

時には、子ども向けを飛び越えて、直に挑戦させてみてもいいだろう。目標がイメージできるなら、到達までに何が必要かを算段もしやすい。

子育ての技法 その4 地理と世界内定位

今まで書いてきた自然観察は、子ども的に食いつきがいい。つまり理科は、興味を持たせやすかった。

しかし、社会科は、小学校低学年の食いつきが悪そうだ。とりあえず、地理から初めている。

というのは、生き生きとした経験として、目の前の光景があるからである。

遠出をする際、地図を持っていく。「家はどこ?目的地はここだよ、で、今はどこにいる?」

こんな具合に、目の前の光景と、抽象化された地図を照らし合わせていく。

「これが川、だからもうすぐ川が見えるよ、ほら」

電車で移動中なら、駅名を漢字で書かせてみれば、国語の勉強にもなる。

先にも書いてみたことだが、これが知識の構造化。

知識がごごちゃ混ぜの雑学にならないためには、構造化が必要だ。あと、もうひとつ、それは、”自己の世界内定位”。これが核になって、知識がつながっていけばよいと考える。

例えば、子どもをハッとさせる哲学的質問がある。

「地図を使うとき、いちばん大切なことって何だろう」

僕の答えは、「今、自分のいるところ」である。どんな詳細な地図だって、自分の居場所がわからなければ、使いようがない。

そして、二番目に大切なことは、「方角」。ここで、コンパスを出す。これは、理科にもつながる。しつこくいけば、「N」「S」の意味の語源的解明もあり。

以上、世界内定位に始まる地理の勉強の始まりなのだが、世界内定位って発想を時間的に応用すると、歴史の勉強にもなる。

ところで、おもしろい地理の課題を子どもと試してみたのでご紹介したい。

課題:宇宙から自分の家の前にたどりつくシュミレーション

これ、グーグルアースでできます。

子育ての技法 その3 自然観察と中学受験

うちの娘が歩くことができるようになってから続けている習慣であるが、それは、目に着いた生き物を説明していくことである。

最初は、キャベツ、モンシロチョウ、ヒヨドリとか、名前から始めた。

で、次は分類。キャベツ、ダイコンそしてナズナ、、これをまとめてアブラナ科。畑の雑草であるナズナは分かりにくいけれど、こいつも花弁が4枚。これがアブラナ科の特徴の一つだ。

ついでにいえば、ダイコンの辛さと、ワサビの辛さは同類である。味覚的に忘れられない経験でもある。

さらに身近なものでいけば、次はバラ科、イネ科という具合。バラ科は、多くの果物でお世話になっているし、イネ科は人類の生存を支えてくれている。

生物学上の分類の次は、人間との関わりの歴史に向かってもいい。理科とか社会とか、生きた丸ごとの経験に境目なんて気にする必要なんてない。

こうやって、経験の世界を構造化していくこと、それがこの世界を楽しむことだと思ってきた。だから子どもに教えてきた。でも、マニアック過ぎるかもとも感じたりした。

が、こんなことがあった。

公園で勝手に自生している小さな桑の木を見つけた。

こんなところに!と思ったので解説してみた。

「昔はね。この木をたくさん育てて、カイコの餌にしたんだよ。カイコの繭から糸を作って、それは絹糸っていうけど。外国に売っていたんだよ。」

このごろ親的には、中学受験の問題集を見ているが(東京ってとこはそういう場所らしいので)、以上のことが問題になっていることに気がついた。たとえば、アブラナ科の花弁の数がポイントとなる問題もあったりする。

社会科の歴史と地理の問題にまたがり、桑畑と生糸の輸出なんてものもあった。確かに、地域の歴史は重要であるし、地域の歴史なら地上に痕跡も見つかるわけだ。

« 2016年8月 | トップページ | 2016年10月 »