子育ての技法 その2 昆虫採集
世の中がポケモン採集に熱中する中、近所の子どもたち(1~2年生)を連れて、公園で昆虫採集する。
昆虫採集は子どもの楽しみ、、それは過去の常識だったのかも。現在の小学生を基準にすると、親世代もあまり経験がなさそうだ。
過去の人類のほとんどは狩猟採集民である。なので、自然の中で生物を捕獲することは、人間の本性に根差しているし、またその喜びも大きい。
その最初の一歩は昆虫採集だと思う。
その本質は、昆虫それぞれの特性をつかむ知力、網を扱う臨機応変の身体技、捕獲した昆虫を扱う倫理性である。
初めて捕虫網で蝶やセミを捉えた子どものときめきぶりには、大人的にも感動ものである。念願のクロアゲハを捉えた子どもの誇らしげな表情も見た。
セミの羽化にも立ち会った。
「ダメだ、触るな」と警告する。うっかり不自然な力を加えると、体がゆがんだまま固定されてしますからだ。
「この子は、君たちの年齢と同じくらい土の中にいたのだよ。やっと、今飛べるようになるんだ、だから邪魔をしてはだめだよ」、と教えれば、子どもも納得する。
最後のお開きでは、虫かごの虫たちを逃がしてやる。セミは一匹づつつかんで空に放ってやる。すると子どもたちも、解放感を共有する。
問題は、クロアゲハ。「お母さんに見せてから逃がす」と、その子はこだわる。この条件を守ると、堅い約束を子ども同士で確認していた。
参考までに、この公園の蝶の捕獲難易度レベルを御披露する。
レベル1 シジミチョウ
レベル2 ジャノメチョウ
レベル3 アゲハチョウ
レベル4 クロアゲハ
レベル5 アオスジアゲハ
おっと、宿題だ。
「今日見つけた虫を、学校の図書館でも確認しなさい」
現物→文献検索、これも重要である。