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逆説の社会史 その5 テルマエロマエとマイナンバー

「テルマエロマエ」はそれなりに史実を基にしている。この時期のローマ帝国は、領土拡張からの転換点にあり、というか広大な領土を維持することが事実上難しい状況にあった。つまり領土バブルの崩壊期である。

なので、トラヤヌス帝は、領土の拡張より堅実な管理を目指していく。一方、民衆的には、征服地からもたらされる戦利的財物があてにできなくなるわけだ。

ローマ帝国公営の公開殺人競技(人類史上異常である)、つまり剣闘士たちの戦いの市民観戦は、映画でも詳しく描かれているが、当時の良識ある為政者は「こんな野蛮なことやっていていいのか?」と考えていたらしい。けど、市民サービスとして止められない事情があった。

つまり、帝政とはいえ、”市民に目を向けた心ある政治”がなされていた。また、領土拡張の恩恵慣れした市民に増税するなんて相当恨まれそうだ。ローマ帝国は脱税で滅んだ、という観点もあるが、実際そうだろう。お目こぼしもサービスの形である。

為政者が増税を避けむしろバラマキで支持をつなぎとめようとする点では、今も昔も大差ない。

しかし、近代国家はそれなりに進歩?している。まず、高度な金融システムがある。

増税するより、国債でとりあえず高度な福祉を実現できる。ただし、これは経済拡張路線ができない限りただの先延ばしである。

さらには、高度な情報管理により、もれなく税収を集めるシステムも稼働を始めている。これが、マイナンバー制度。

したがって、日本は、ローマ帝国のように脱税で滅んだりしない。歴史は、”進歩”している。

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