子どもとの対話 魔法と不可知論、そして科学
うちの娘が尋ねる、「魔法って本当にあるの?」。
僕は質問で応える、
「どうしてもタネの分からない手品と、本当の魔法の違いって何だろう?」。
人の理解の及ばないことってある。超自然なできごとに素直な驚きを持つこと、これがまず大切なことだ。
日常、と表現される世界の中にも、神秘や謎が満ちている。「哲学とは驚きの産物だ」、これはアリストテレスの言葉だったっけ?
つまらない大人とは、この驚きの感覚を失った人の一例である。
科学、今、この言葉が非常に狭い意味で使われている。その理由は、”所定の手続”に縛られるからである。しかし、”所定の手続”自体を正当化できるものは科学ではない。
「科学的に証明が、、」なんて言い方は科学にはふさわしくない。なぜなら、科学は未知の領域に開かれた知の体系だから。
科学/science の語源は、ラテン語のscientia。”知識”なのだが、scisco、動詞もある。その意味は、”探求する”だ。
そして、探求心の源とは、素直な驚きである。
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