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自然災害と民俗学、ゲニウス・ロキの声を聴く感性

民俗学の素養が、少しは役に立つかも知れないという話。たとえば、貴方の住む場所を選ぶ場合とか。

民俗学をかじると、その土地を歴史的に掘り下げてみようとする気になる。その場合、地名や寺社仏閣、祠や石碑などが参考になるだろう。植生、植栽も意味も大きい。それらは皆、過去の住人たちの語りかける声、魂の残留物である。

先の大震災で劇的なことがあった。古い石碑が大津波の到達点を示し、より低い場所に家を建てることを警告していたが、これが多くの人命を救ったそうだ。

ある大きな川のほとりに、水神の祠を見つけたことがある。水神の祠の意味は両義的だ。水源への感謝の意味もあれば、水害のないことを願う(事実あったからそこまでして願うのである)意味もある。それは、その場所を見れば、「やはり!」と感じることだろう。

新しい地名も気になる点だ。もともと人の住む地域でなかった可能性がある。なぜ住まなかったのか?

それとも、わざわざ変えたとしたらどうして変えたのか?元の地名を見て、これも、「やはり!」だったりする。

民俗学は、人の言葉を真摯に聴くことが技法(この場合、不動産屋さんは利害関係ありすぎだが)。住居表記には出なくても、昔からの俗称は公的なものより重要な土地情報だったりする。

考古学の範疇にも関わるが、今も人が住み、かつ古い住居の遺跡のある場所は原則望ましい。単純にいって、安定して人が住み続ける環境があった証拠である。生活が不便であった昔の人ほど、住まい選びは慎重だったのである。無理な造成もしない。

気候が異常だ、というより異常が普通になりつつある。十分に安全を考慮したはずの土木工法が災害に追いつかない様子じゃないかな。こんなときほど、古い言葉にこだわる民俗学である。

カッコよく表現しよう。「ゲニウス・ロキ/Genius Loci(地霊)の声を聴け」。GPSの機能を拡張しスマホでも聴けたらよいのだけどね。

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