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ショウリョウバッタとお盆

旧盆が過ぎて、また首都圏には人が戻ってきた。最近の傾向では、帰省組は減少しつつあるそうだ。そして、遅ればせながら、あと一つお盆ネタ。

子どものときからずっと気になっていた。ショウリョウバッタの”ショウリョウ”って何だ?トノサマバッタなら、その大きさからしても、バッタの殿様級というのはわかる。

最近知った。ショウリョウ=精霊だ。つまり、お盆に帰ってくる魂。なんとも、スピリチュアルである。何か見えてきそう?

イネ科の植物が大好きだから、当然稲も食べる。稲作文化の中では害虫として敵視されかねないが、この神聖な名前は別格である。同じバッタ仲間でも、イナゴなんて佃煮の素材扱いだ。

ところで、お盆には、ナスとかに足を4本付けて、精霊を迎える習わしがある。つまり、精霊さんたちの乗り物に見立てているわけだ。

これのバッタバージョンが、ショウリョウバッタではないのかな。ウキペディアでは、「精霊舟」にこのバッタを見立てたとあるけれど、そのまま乗っていただく方が自然。

ショウリョウバッタといえば、オスメスのサイズの差が著しい。また、移動力も全然違う。

オスは小さくて、飛行力に優れているけれど、メスはかわいそうなほど鈍重だ。でも、大きくて乗り心地はこっちの方がよさそう。あのドタッ、ドタッて跳び方、何かを乗せているように見えないか。

昔の人は、お迎えする精霊を小さなものとイメージしたらしい。ナスとか、バッタに乗れるくらいに。これ、西洋の妖精画みたいで、コミカルで楽しい。お盆は、小さな家族が増えるイメージかも。

これとは別に、この季節、テレビ番組の心霊モノの季節でもあるけれど、この手の恐ろしい悪霊のイメージもまたある。

じゃ、この違いはなんだろう。

日本の伝統文化では、あの手この手で死者を鎮魂してきたわけだけれど、この重厚な文化もほころびつつあるのだろうね。手厚く迎えられる精霊が悪霊になるわけはない。一方、無縁仏なんて伝統生活の脅威であった。

だから、旧態依然として続けるべき、とはいわないが、死と向き合う文化はそれなりに必要だとは思うし、新しい形があってもいい。

この題材はあまりに大きいので今日はこのくらいで。

ともあれ、この時期、ショウリョウバッタを見つけたら好きに行かせてあげよう。それは、魂の循環の途上にあるのかも知れないのだから。

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