« フルート入門 その1 銀座山野楽器へ行く | トップページ | 映画 ゼロ・グラビティ 無神論的宗教性 »

アナと雪の女王 その7 題名とユングな布置の問題

原題は、「FROZEN」。こっちの方が深い意味がある。「凍った」といえば、見たまま、だけれど、凍りついた社会関係を解きほぐしていく物語と解釈すれば、納得できるし、より身近な問題に落とし込むこともできる。

凍りついていたのは、アナとエルサを取り巻く世界だ。それなりに安定はしているが、その分恐ろしい力は充満していた。

それが、社会関係の”布置”が変化することで、暴走が始まる。

この場合、布置とは、ユングの心理学用語のことである。元の言葉では、ドイツ語「Konstellation・コンステラチオーン」。辞書的には、形勢、さらには、星座、そして人の運勢といった意味合いも含んでいる、占星術的だよね。

ユングの発想の特徴は、物事を両面から考えるということ。

安定した布置が変わるということ、それは激動を予兆する。破滅的でもあり、変革的でもある。

この物語の場合(ベタではあるが)、凍りついた世界が崩壊し、別な形で再生するきっかけは、利他的な愛、である。

ついでにいうと、主題歌の日本語訳は、大いに不満である。オリジナルのニュアンスを大いに損なっていると感じる。

日本語バージョンは、あまりに自己陶酔的に歌う感じ。自己愛喚起型だ。

いい歌なんだけどね、あまりに流行りすぎる社会状況って、いいのか?とも思う。

心理学の話に戻るけれど、その人だけの問題を観るのではなく、その人を取り巻く布置を観ることは重要だ。

« フルート入門 その1 銀座山野楽器へ行く | トップページ | 映画 ゼロ・グラビティ 無神論的宗教性 »

ファンタジー文学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: アナと雪の女王 その7 題名とユングな布置の問題:

« フルート入門 その1 銀座山野楽器へ行く | トップページ | 映画 ゼロ・グラビティ 無神論的宗教性 »