アナと雪の女王 その4 ルーン文字と古ノルド語
この物語は、架空の北欧の国を舞台にしている。アメリカ映画なので、英語を話しているけれど、本当は英語よりもっとコテコテの北部ゲルマン語を話しているはずだ。
エルサの魔法でアナが事故にあったとき、父がその対処法父の調べた古そうな書物は、それらしくルーン文字(RUNES)で書かれていた。実に細部まで楽しめるアニメだ。
他に、僕の知る限りルーン文字が登場するアニメはテレビ版の”ヒックとドラゴン”である。これだけでも”古風な北欧”を感じてしまう。
さて、言語学的に”そそられる”シーンはもう一つあって、エルサの戴冠式の祈祷の言葉である。もっと南のヨーロッパならラテン語が使われる場面だ。
ここでは、古ノルド語(古スカンジナビア語)が、実に”風味”があっていい感じである。もし、この言葉が筆記かれるなら、ルーンを使うのだろう。
このパソコンでは、ルーン文字を打てないので(当たり前である)、この祈祷文を仕方なくラテン文字で書く。
Sehn hon hell darr in-um hell-gum Ayg-num Ok Krund ee thes-um hellgah Stahth,ehk teh frahm fur-ear Uthear
意味?たとえばアイスランド語から切り込んでみるとか。なぜなら古ノルド語にもっとも近い現代言語はアイスランド語だそうだ。
ところで、余談。
こういった古い北欧語に魅了され、極めた上に自分で独自に言語を開発した偉大な言語学者がいる。かの、J.R.R.トールキンである。その成果の一つが、指輪物語(Lord of the Rings)。映画の中でもエルフの言葉として登場している。