奄美紀行 その2 笠利湾岬めぐり
奄美空港は、本島の北東に位置している。奄美大島を自分なりのプランで旅行するなら、このあたりでレンタカーすればいい。
この地域は、奄美市笠利町である。比較的鄙びた地域だが奄美パークなど良く整備された観光地もある。
たとえ絵画に興味がない方であっても、美術的に奄美を感じるうえで、田中一村記念美術館もお奨めである。
笠利町は、隣の龍郷町と向かい合う形で大きな入り江、笠利湾を形作っている。東シナ海の波頭から守られた静かな内海という風情で、この海を見ながら岬めぐりも楽しい。
岬は四箇所ある。時計回りに紹介すると、蒲生崎、崎原、倉崎、今井崎である。
この写真は、蒲生崎の展望台から笠利湾を臨んだもの。今、久しぶりのにわか雨の下にある。
今井と蒲生は人名由来であり、それぞれ神社まである。
で、お二人はどんな功績があったかというと、源氏の襲来を岬で見張った、とされる。
つまり、平家落人伝承に基づいているわけだ。源氏がここまで追ってきた形跡はないが、そのミッションはひたすらに達成されたに違いない。
僕は旅先で必ず墓場をチェックするが(地域データの宝庫である)、確かに「平」さんの名前が多い。
伝承というより、史実に近いのだろうけれど、平家滅亡のインパクトは実に大きかったと推測できる。波及的な説話が南西諸島全般に数多いが、奄美はかなり具体的だ。
次に、崎原。ここは細長い半島の先にあり、観光客も少ないが、忘れられたような場所に、飛びきり美しいビーチがある。
アダンの木陰が涼しげだった。
そして倉崎は、アクセスの良いビーチがあり、ホテルまである。ここの食事、特にイタリアンはなかなかのもの。
今井崎だが、ここは龍郷町である。ソテツ、バショウの自生地としても知られ、太陽を感じる周遊道路になっている。山が迫っているが、道路は広く快適だ。
以下、追記。
宿泊場所の都合上、奄美、南西地域はおろそかになってしまったが、瀬戸内町と加計呂麻島が向かいあう大島海峡、入り組んだ海岸線、このあたり、地図で見るだけでもそそられる。このレポートは今後の課題。
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