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秋の夜長はティマイオス その2

朝っぱらからうちの娘が、食事の支度をしている僕を呼びつける。「虹が出た!きれいだよ」なんじゃそりゃ?

秋になると、日の傾きの加減が変わって、新たな現象もおきる。つまり、水槽に微妙な角度で日光が差し込み、水槽がプリズムとなって、日の光を虹のトーンに変えたわけだ。

雑多な日常空間に、虹というのも、超越的なエピソード。さらに、跳ぼう!

そこで、新プラトン派(偽ディオニシウス)のテキスト(神名論)から、

「美は、全てのものを自分の方に呼ぶので、カロス(ギリシャ語で”呼ぶもの”)といわれる」

ティマイオスは、現代でいうところの物理学、天文学を扱うプラトンの著作である。そういえば、ヒッグス粒子とか、最近は物理学のネタもよく報道されるようになった。

しかし、現代物理学の”遅れた”点の一つは、人の心と物質世界との関連性にあまり配慮していないことにある。

人間の生き生きとした個人的経験が、コスモスとしての宇宙の秩序に関連づけられること、このことにプラトンは気づいていた。そして、これは、今も残された先鋭的な知的課題である。

余談、

参考として、新プラトン主義についてこんな本もある。

美と光 西洋思想史における光の考察 熊田陽一郎著 国文社

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コメント

「人間の生き生きとした個人的経験が
コスモスとしての宇宙の秩序に関連づけられること」って、まさに哲学のことですよね。プラトンの対話篇は本当に美しいですよね。

呼戯人さん、コメントありがとうございます。
この人(プラトン)は、もと文学青年ですからね。
ニーチェがこき下ろした側面があるにせよ、詩的洞察としての哲学が、いろいろ散りばめられているように思います。

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