宮古島紀行 その8 島言葉、会話集
以下、カッコの中が宮古島語。
手元の資料をもとに、架空の話(パナシ)を作ってみた。若者(バカムヌ)カップルが宮古島を訪れた設定。女性(ミ・ドゥン)はAさんとし、男性(ビキ・ドゥン)はBさんとする。Aさんはリピーターである。
B 空から見たけど、きれいな島(カギスマ)だね。いいところだ(スーザヤ)。
A ようこそ(ンミャーチ)!
B 紹介してくれてとてもありがとう(タンディガァー・タンディ)。君と一緒に(ウバー・トゥ)来ることができてよかった。心配したほど、暑くはないね(アッツァ・ニャーン)。
A でも、太陽さんさんよ(ティーダ・カンカン)。さぁ(ズー)、海(イン)に行こう。
B 腹減った(ヤー・スー)。疲れた(フガリ・ニャーン)。残業続きだったし。
A あれま!(アバー)、しょうがないなぁ(タスカラン)。じゃ、お奨めの料理があるよ。
AB(お店に入る)ごめんください!(カーサーチー)。
B(出された料理について)ずいぶん臭い(フサー・フサ)な。何(ノウ・リャー)?
A ヤギ(ピンザ)汁よ!
B げー!マジッスカ(オゴエー)?食べたことない(ファイ・ヤ・ミーン)。食べれない(ファ・イン)。かわいそう(ツンダラーサ)。
A 試しに(マズガーティ)、食べなさい(ファイ)。
B おいしい、おいしい(ンマー・ンマ)。ヤギ汁、最高(ズミー)!おかわり(ンナピ)、これで元気いっぱい(パニパニ)。
A 変な人(ピンナギ・ピトゥ)、、、。
B ごめんなさい(マツガイ・ドー)。
お店の人 またいらっしゃい(マタ・クーヨ)。
〔解説〕
・ 驚くべきことに、「こんにちは」に相当する表現はないようだ。こんばんは、は”サリー”、 さようなら、は、”トニナシ”とされるが、あまり一般的ではない感じ。文化的に、率直な対人関係を重んじるからだろうか。人が出あった場合、どこ行きますか、などいきなり本題に入るらしい。
・ はひふへほ、の音が、ぱぴぷぺぽ、やばびぶべぼ、に変化することが多い。これがそれらしさ。
(例)人→ピト→ピトゥ、昼間→ピスマ、鼻→パナ
・ ニャーン、カワイイがこれ猫ではない。猫は”マユ”。この言葉は、過去、完了の意味を加えるほか、無い、という意味でも使われる(と、用例から判断)。
・ 強調を加える場合、言葉を繰り返せばいい。なんと、率直。
(例)おいしい→ンマー・ンマ、ありがとう→タンディガァー・タンディ、元気→パニパニ
・ 最高!(ズミ)は覚えておきたいお奨めの言葉。あと驚きの表現として、オゴエ!これで旅行も盛り上がる。
・ 文法的に人称変化(アルファベットにすると語学学習的?)とか。ハイフンは意味を区切ったつもり。
私 ban,do あなた uba,uwa
私たち ban-ta あなたたち uba-ta,uwa-ta
私に ba-nunkai あなたに uban-kai
私のもの ba-ga-munu あなたのもの uba-ga-munu
あの人 kanu-pito
この人 kunu-pito
その人 unu-pito
だれが? ta-ga?
だれを? ta-yu?
だれのもの? ta-ga-munu?
あれ kai これ kui
食べる foo 食べるな foo-na 食べろ fai
食べられない fain 食べたことがない faiya-miin
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