« ゲール語のテイストを学ぶ 10 発音 | トップページ | 大河ドラマ「平清盛」考 その2 陰陽師(かなり横道の話) »

大河ドラマ「平清盛」考 その1 リアリティ

この映像、小汚い(衣類その他)。上級貴族を除き、見ているだけで匂ってきそう。それに、平安京の猥雑さ。実にリアリティがある。歴史の教科書では実感できない事柄だ。実際、こんなものだったのだろう。

歴史上の悪役を再考証するのは面白いとおもうが、テーマ性、これはかなり現代的脚色がなされていると思う。

歴史を果敢に切り開くヒーロー、これは龍馬伝と同様の主題だが、龍馬はさておき、この時代の人の行動指針としては、大いに疑問だ。

もちろん、現代の感覚に外れすぎては面白くないだろうから、それはそれでいい。ヒーローはかっこよくなくてはならないし、大いに悩まなければ共感できない。

現代的脚色をもう少し考えると、近代的自我の問題に関わるだろう。夏目漱石とかが、わざわざ”発見”した代物である。たぶん、これがないと今の人たちにとって感情移入が難しくなるのではないだろうか。

つまり、今の人たちは、自律した個人を前提にストーリを考えるが、”個人”という概念は、かなり新しいものだと思う。

清盛にとっては、まず一門や血脈が大前提であって、平家一門の興隆のために、その役割に応じて生きた。そして、子々孫々自分の血脈が、名誉を持って栄えることを願った。

僕は、これが当時のそれなりの地位の人たちの生き方だったと推測する。清盛なりの結果が日本の歴史にどのような足跡を残したか、それは後世の人たちの歴史解釈の問題である。

清盛が、さあ、この日本に武家の世をつくろうと志を立てるとか、自分の出生の秘密に悩み、克服、自立するとか、そういうことは多分、なかっただろう。

僕は、全然、この大河ドラマに水を差すつもりはない。もちろんお勧めである。受信料払って見る価値もある。

ただ、この機会に、少し関連事項を勉強してみたいと思っている。そして、この楽しみをささやかなレポートに綴ってみたい。

« ゲール語のテイストを学ぶ 10 発音 | トップページ | 大河ドラマ「平清盛」考 その2 陰陽師(かなり横道の話) »

日本思想史」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 大河ドラマ「平清盛」考 その1 リアリティ:

« ゲール語のテイストを学ぶ 10 発音 | トップページ | 大河ドラマ「平清盛」考 その2 陰陽師(かなり横道の話) »

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ