伊豆紀行 その1 海民
数年ぶりに伊豆を旅行した。過去の経験も踏まえて、伊豆紀行を書いてみる。
かつての職場に山本さんという方がいた。臨床心理の専門職なのだけど、ご実家は、西伊豆の漁師だと聞いた。鄙びた西伊豆の漁村風景が脳裏に浮かんだが、なんとも職場とミスマッチでおもしろかった。
その後、アイルランド関連でも山本さんと知り合った。こっちの山本さんは、紀伊半島出身。自称、海賊の子孫である。
そこで、想像力が働いた。この両山本さんは、本来、海民ネットワークでつながっているのではないか。この二つの大きな半島の間には、海を通じた人の交流があったのだろう。
伊豆半島の向こうには、三浦半島や房総半島がある。この関係は、鎌倉幕府の成立とも密接に関連しているが、その他、太平洋に突き出た半島どうしが無縁であるはずはないだろう。
標準的な日本史では、あまりこのあたりのことが触れられていないが、戦国時代までは、何とか水軍とかいろいろ出てくる。それらは、漁民であったり、海上交通の担い手であったりもしたはず。つまり、歴史の一大勢力である。
徳川幕府は、士農工商の身分関係を確立しましたって、いうけれど、それじゃ、こういった海民はどうなるのか。ここに、もう一つの日本史が隠されていそうである。
伊豆半島については、山も深いし、温泉も多いし、いろんな切り口から発見ができそうだね。
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