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大震災とエピソード 石碑の教え

昭和の初期に建てられた石碑の教えにより、集落全戸が津波被害を免れたという話。これは、宮古市姉吉地区のエピソードである(2011.4.13、日経新聞報道による)。

つまり、津波被害の教訓から、ここから下に家を建てるな、と石碑を建てた人がいた。そして、住民もこの教えを守り続けたわけである。

建てた人もすごいが、きっちり守る方もたいしたものだ。持続的なコミュニティがなければこうはいかない。さすが、東北である。この石碑、建立者の名前がないようだ。潔くてこれもいい。

今どき、特に大都市の住民は、自分のことで手一杯。自分の老後の生活設計どうするか、マジメに考えているならたいしたものだ。気の利いた人は、遺言書を書く。それでも、何とか次世代止まり。

僕がいいたいことは、時間を越えた意識の射程範囲のことである。先が読めない時代には、イメージを先に飛ばすことがなかなかできなくなる。ある意味、これは心の貧しさである。

無縁社会とは、こんな感じでできていくものだろう。無縁になった分、行政が肩代わりすることになり、将来からお金を持ってくる技(金融政策)が発達する。で、国債の残高が膨大となっていく。

これは、すなわち、将来に何を残すかの話ではなく、将来から何を奪うかの話になっている。好意的に、これを先行投資を考えることもできるが、そのためには、それなりのビジョンが必要だろう。

例の石碑を建てた人は、いやおそらく人たちは、凄惨な光景の再来を予測した。そして、今、何ができるかを考え、まだ見ぬ愛すべき人たちを救うため(石碑の言葉では児孫の和楽)、お金を集めて石碑を建てた。

そして、この石碑は、数十年後、地域の壊滅を回避することができた。残念ながら、他の地区に出かけていた人4名の方は行方不明だそうだが、建立者のビジョンはほぼ達成できたといえる。

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