« アイルランドのお奨め民宿(B&B)ATLANTIC VIEW | トップページ | 保育園のエピソード 認知スタイル »

大震災とエピソード 思い出探し隊

自宅の瓦礫の中から何を探すか?多くの人が家族のアルバムを探している。また、「思い出探し隊」など、ボランティア活動として、これを支援する人たちもいる。

町、村ごと物理的に壊滅するような事態は、個人のまとまりのある経験世界の崩壊でもある。その後は、現実味を失った混沌とした安住できない世界が広がっている。「現象学的社会学」の視点では、このような記述になるだろう。

人は、それぞれ自分の世界を持っていて、その中で、自分の位置を確認しながら生きている。しかし、この”世界”が壊れてしまうと、生きる指針を見失ってしまう。いきなり、「罹災者」ってラベルを貼られてもそれだけでは、困る。

このラベルがあれば、とりあえず衣食住を確保する契機とはなるが、現実感のある自分の経験世界を立て直すことにはならない。

この点、家族を含めたアルバムは強力なツールになる。過去は、変えられない。だからリアル。瓦礫の山を見ても、自分が何者であるかの、手がかりはないけれど、アルバムを確認すれば明確だ。

その中には、亡くなった人たちもいるだろう。家族なら、今の自分への、”リアル”なメッセージを聴く事ができるはず。このメッセージは、恐るべき、認容しがたい現実に対抗しうる手段の一つ。

思い出探し隊って、いい仕事しているなあ。

あなたたちは、罹災者に慰めを提供しているだけでなく、その心の中に社会的現実感を回復させ、さらには、社会生活の再構築に向けた、心理的基盤を補強している。

« アイルランドのお奨め民宿(B&B)ATLANTIC VIEW | トップページ | 保育園のエピソード 認知スタイル »

スピリチュアル」カテゴリの記事

コメント

思い出探し隊っていい話しですね。突然、デラシネになってしまった人々に意味を回復してもらう。それこそ文字通り根こそぎにされてしまった人々に根を取り戻してもらう。シモーヌ・ヴェイユに「根を持つこと」という本がありましたが、本来の意味での復興とは被災者たちが再び根を持つことなのかもしれませんね。

「根を持つこと」ですか、まだ読んだとこないですけど、彼女の生き方からすると、わかるような気がします。
貴重なコメント、ありがとうございました。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/448947/39444821

この記事へのトラックバック一覧です: 大震災とエピソード 思い出探し隊:

« アイルランドのお奨め民宿(B&B)ATLANTIC VIEW | トップページ | 保育園のエピソード 認知スタイル »