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プラトンとアインシュタイン

日経新聞1月4日の記事に、若者へのメッセージとして、無類の音楽好きでもあったアインシュタインの言葉が紹介されている。

「研究と音楽はどちらも同じ種類の憧れに培われ、解放をもたらす点で互いに補っています」

この言葉、今どきの脳科学的に、左脳(論理性)と右脳(感性)の統合の重要性、とも読める。が、「憧れ」もキーワードだ。

プラトン的にいえば、この経験世界を超えた永遠的なものへの愛(エロース)、これがこの憧れである。人間はあくまでこの世の存在だが、あっちの世界(イデア界)を想起できれば、それは「解放」の契機にもなる。

プラトン的な思考法は、いまなお、西洋の思想の基本にある、と僕は思う。もちろん、反プラトン的な思想はいくらでもある。しかし、これは、それだけプラトンの影響力が大きかったことの証左だろう。

プラトンのいうようなイデアをどれだけ信じるかどうかは別として、少なくとも「憧れ」が心のどこかにあること、これがより良い日常生活にもつながるはずだ。

個人的な利害関係とか、目先の課題とか、それらも大事なのだけれど、「憧れ」があれば、僕たちの心はもっと素直になれるし、自由にもなれる。

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思想」カテゴリの記事

コメント

史実とファンタジックな世界と日常が不思議なバランスで配置されたパッチワークのやうなウエブサイトで興味深いです。

私は専門が美術で、英語と音楽をやり始め、心理学やらカウンセリングに興味があるのでなんとなく弾きつけられるものがあります。

ところで、「憧れ」ということばは人によって結構ズレが激しいような気がします。

「尊敬+慕情+恋心÷3」
というのが私の感覚。

山口さん。コメントいただきありがとうございます。
さて、「憧れ」なんですが、アインシュタインが使った言い回し、原語は分かりませんが、僕は「距離感」を感じます。
たとえば、芸術家の創造活動の始まりのイメージ、アイデア。まだ形をなしていないから、この世のものではない(距離がある)。けれど、具体的な創作活動を通じて作品として具現化されていきます。この情熱を導くものが、「憧れ」。

僕にはなかなかできないことだから、できる人には憧れ(通常の意味で)を感じます。

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