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明治維新再考 龍馬伝も終わったし

なぜ幕府が倒されたのか、その理由の一つは軍事力、もう一つは経済力の問題だろう。

軍事力についていえば、身分制に立脚した武士集団より、国民軍的な軍隊の方が強かった。長州の奇兵隊など近代的国民軍のさきがけである。身分に関わらず、広く兵を募集して、実戦を想定した組織的訓練をすれば、先祖伝来の武芸者集団より勝るはずだ。

徳川幕府という政権は、とにかく平和主義、安定第一だった。また、為政者たる武士は、儒教の徳目を修めることが奨励されてきた。だから天下泰平が300年以上保たれた。これは、ヨーロッパ諸国に比べ特筆すべきことである。

絶対平和主義者なら、徳川幕府を大いに評価すべきである。だって、明治維新後の日本は、戦争ばかりしている。仕方のない世界情勢であったろうけれど。

封建的身分制がなくなったことはすばらしい?もちろんいいことは沢山ある。しかし、裏を返せば、農民だろうが、商人だろうが徴兵できる。武士なら君主への忠義で戦(いくさ)をするわけだが、兵隊は国家への義務で戦争に行かなくてはならない。

つまり、戦争への参加が全国民的課題になるわけだ。近代的国民国家とはそういうもの。明治政府は、ヒューマニズムの観点で平等な社会を造ろうとしたわけではない。まず第一に徴兵があるはずだ。

歴史の中で、自由や平等が進展する筋書き、これはヨーロッパ伝来の歴史哲学である。つまり、一つの観点、理念であって、歴史そのものはもっと混沌としているはずだ。「龍馬伝」はすごく面白かったが、伏線にはこれがはっきりある。

この歴史哲学を意識して考えると、いろんなことが見えてくる。今の日本のありかたを考える上でも参考になるよね。

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