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マトモな死に方についての臨床心理学

ナチス占領下でのポーランドでのできごと。母は娘に伝えた。

「どんなことがあってもガス室でしんではいけません。むしろ弾に当たって死になさい」そして、娘は射殺されることを選んだ。その方が人間の尊厳を守ることになるから。

これは、今日の日経新聞、コシノジュンコさんの記事。

今の日本の雰囲気、ぼくはこう感じる。

「自分らしさを追求し、人生をエンジョイしなければ、生きてる意味がない」

不況だ何だといっても、大体こんな感じだろう。その時代に即したいい暮らし望むことに異存はないけれど、自分の生活に望むことのさじ加減は重要である。しかし、資本主義社会というものは、個人の要求を高めておかないと成り立たないから、洗脳されないように気をつけた方がいい。

たとえば、理想の家に住むべく、住宅ローン減税もあるとか理由をつけ、無理な住宅ローンを組むような場合、これは洒落にならない。だったら儲けている銀行に投資したほうがいい(ってサブプライムローン問題もこんな感じ)。

自分らしさとかこの価値観、マトモに信じたら結構疲れる。頭の中で考える要求の水準と現実の乖離が大きすぎるからだ。生きてるだけでも幸せ感じろ、とはいわないが、要求水準が高すぎると、不平、不満だらけになる。

最悪のケースは、社会を憎悪して、自滅的な凶悪犯罪に走るパターンである。こういった人の思考の問題点は、身のほどを客観視できないことにある。それでも、死刑執行はz慈悲深い?なんとか”マトモ”に死ねるようそれなりの配慮がなされているようだ(判例もある)。

はっきりいえば、大人になるということは、”身のほど”を適切に管理できることだ。ところが社会の仕組みとして、過剰な期待が持たれるように操作がなされている。

社会学者 ピーターL.バーガーいわく。

「大人になるということは、自分の生涯年収の見通しを立てることができ、また、これを受け入れる状況にあり、そして、自分の配偶者がこれ以上魅力的になることを期待しないようになることである。」

そうすれば、大体マトモな死に方ができるだろう。プラトンだって、哲学を学んで今から死に方の訓練しておけ、といってる。

ある席上、大学の卒業生に贈る言葉として、ぼくは先輩としてこの言葉を選んだ。「ハー。。。」ってため息が漏れたぞ。今頃みんな大人になったかな。ぼくもそのように努力しているけど。

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