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大阪2幼児虐待死事件その3 臨床心理学的アセスメント

被疑者について、これまでの報道を基に、刑務所や少年鑑別所で行われる調査レポート式に書いてみた。もし、心理学を学んでいる方がいたら、参考にしてもらえたらと思う。

知能、基礎能力

知能は中の下、知的障害は認められない。しかし、社会生活上必要な基礎知識が備わっていないこと、そして性格上の偏りが大きいために実生活上相当な困難がある。

性格特徴

平素の行動からは、明るく快活な印象を受けるだろう。ただし、自己愛的傾向が顕著である。他者から自分を受が入れられ、評価されることに大きな関心を持っている。そのため、表面的な自己演出に長けているものの、情緒的交流は貧困である。他者の感情を感じ取り、また思いやることが難しいからである。これは非言語的なコミュニケーション能力の乏しさを伴う可能性がある。また、他者を意識した場面と、そうでない場面では、その行動に重大な違いがあることも推測される。

身近な社会的資源を活用することも、知能、基礎能力面から難しい。かつ、対人関係は表面的なものに終始し、機会的な関係に終わることが多い。このため、社会生活は著しく不安定なものになる。本来ならば、深く悩み、葛藤する心理状況が想定されるが、本人は認知的に、これを回避していたことが推測される。

つまり、自身によって不快なもの、面倒なものを見ない、感じないという選択的認知である。この防衛的認知方法は、相当に未熟で主観的な性格であることも示唆しているといえよう。これは、自己愛と並び、本人を特徴づける点である。

精神障害

薬物使用歴については未確認。あったとしても、本犯に関連性の薄いエピソード的なものだろう。本人なりに合目的性を持って行動できている点、幻覚等異常体験も確認できないので統合失調症等狭義の精神障害は現在のところ推測されない。

ただし、広義の精神障害として、自己愛に関連した人格障害の可能性は高い。

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