アイルランドみたいな日
今日は穏やかな晴れだが、昨日は日が差す中、雨が降る妖しい天気。おまけに風も強かった。黒雲を背景に、満開を過ぎた八重桜が散っていくさまが不穏なイメージを感じさせた。
日本の伝承では、天気雨の日に狐の嫁入りを見る話がある。黒澤明の映画「夢」の中にも狐の嫁入りのシーンがあり、この伝承のイメージを的確に描いていた。でも、「彼ら」は基本的に関わってはいけないものでもある。これはアイルランドの伝承でも同じ。
しかし、アイルランドの妖精譚に「天気雨」が関わっている例は聞いたことがない。それは「天気雨」が日常的すぎることもあるだろう。ただし、突発的な自然現象、たとえば突風などに妖精を関与させる例があったと思う。
アイルランドのめまぐるしく変化する天候は、生きた自然を感じさせるには十分である。このイメージが妖精に結びつくのはわかりやすいと思う。その場所が荒地の古城だったり、ストーンサークルなどであればなおさらである。
日が長くなった。かの地では、妖精に出会いやすい日とは、夏至という伝承がある。別に妖精目当てに行くことはないが、白夜に近いそのころのアイルランドは、実にすばらしい。とりあえず、グーグルアースで空から見て見るかって、ためしてみても雲ばかりだったりする。
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