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キリンとサントリー

前回の幕末・明治物の続きである。

キリンとは、麒麟、つまり古代中国の幻獣である。すごいネーミングだ。このネーミングを考えた人物とは、臼杵藩出身の秀才荘田平五郎、福沢諭吉門下を経て、岩崎弥太郎の片腕となった人物である。このネーミングはかなりの古典的素養がなくては考えつかないだろう。

これは教養レベルの問題だが、実務レベルでは、三菱に日本初の複式簿記を導入したのもこの人。おまけに、日本初の会社規則も考案している。岩崎弥太郎は、豪傑肌、三国志の張飛みたいな風貌だが、荘田は貴公子みたいな写真を残している。会社の経営陣としてこのバランスは絶妙である。

キリンとサントリーの合併破綻のニュースでもちきりの一週間だったが、両社長の風貌の対比が興味深かった。キリンの社長はまあ、いるよねって感じだが、サントリーの社長のイメージは人によって大きく分かれるだろう。僕は、封建領主みたいでかっこいいと感じた。これは、株式を上場せず、完全に資本主義社会に組み込まれていないからと、考えることができる。

ところでサントリーといえば、ウイスキーである。(という具合にこのブログらしくなる)

ウイスキーの語源は、ゲール語の命の水=ウィスケボーだ。アイルランドの修道院で開発されたというのが定説。その背景には錬金術がある。錬金術は、結局「金」を生み出すことができなかったが、”命の水”の開発には成功したのだ。

というわけで、キリンばかりでなく、サントリーも古代文化に脈絡がつながっている。

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