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セミのこと

ニイニゼミから、アブラゼミに鳴声の主役が交代するといよいよ夏が本番になる。

閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声

ところで、最近の日経新聞によると、斉藤茂吉と小宮豊隆が、芭蕉の例の句について論争したことがあったそうだ。ニイニイゼミかアブラゼミか・・・。その結果、斉藤茂吉のアブラゼミ説が負けてしまったという。

句の解釈も必要だが、芭蕉が出羽、立石寺を訪ねたのは、太陽暦の7月初めころだから、季節的にはニイニイゼミの方が妥当らしい。

ただ、僕のイメージでは、どちらでもない。ヒグラシが閑(しずか)さを演出するセミのように感じる。物悲しく、金属的なヒグラシの鳴声なら、岩にもしみとおりそうだ。実際、立石寺のような山深い環境ではヒグラシも鳴いていると思う。7月初めには難しいかもしれないが。皆さんは、この句にどんな種類のセミを想像しますか。

斉藤茂吉はセミが好きだったが、小泉八雲もそうだ。

八雲は、地から生まれ、王者のように露を飲み、唄を愛して苦しみをしらない、神々からも愛される存在と、セミたちをたたえた。

彼の場合、ギリシア系でもある自身の出自と、日本人の虫好きを重ね合せている点がおもしろい。大方のヨーロッパ人と異なり、ギリシア人は、日本人と同様に、虫の音を観賞する文化を持っているのだそうだ。

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