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バンダリズムについて

このところ文化財などへの落書きがニュースになっている。

少し前善光寺も被害に遭っているし、先日はイタリアの世界遺産大聖堂、今日は新幹線だ。

この手の悪質な落書きを英語で「バンダリズム」というらしい。その語源は古代ローマに侵入したバンダル族にある。バンダル族を含むゲルマン大移動は世界史上の大きなトピックであるが、西ローマ帝国の滅亡の原因にもなっていることはご存知のとおり。

バンダル族は中でもタチが悪かったらしく、名前が悪行の名称にもなった。バンダリズムの意味は、本来文明の破壊行為であるが、世界遺産や重要文化財への落書きはまさに本来の意味に近い。

公共物への落書き、破壊行為は、もちろん犯罪であるが、一体何に対する犯罪かを明確にするべきだろう。バンダリズムの意味がわかれば明白だ。つまり、文明(公共性)への攻撃なのだ。報道もこの点を強調した方がいい。悪質ないたずらという表現は好ましくない。落書きの延長には、嘘の110通報、線路への置石、文化財への放火だってある。そして極みはテロである。これらは一連の犯罪類型と見るべきだろう。

犯罪者の表現に、バンダリストを加えてみてはどうだろう。そうすれば気軽な気持ちで落書きしちゃいました、とはいえなくなる。

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