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魂について

先ほどテレビで「幽体離脱」の実験を見た。具体的には、深い催眠状態にある人によって、別な部屋の光景をレポートできるか、ロウソクの灯の燃焼状態に影響を与えることができるか、というものだったもちろん、テレビで放映されるくらいであるから、それらしいことがあった(とされた)からである。

ところで、このブログは、アイルランド中世の哲学者エリウゲナの名前に由来し、先立つ古代の哲学者プラトンも話題にしてきた。

で、プラトンの著作の主題の一つも、ずばり魂である。ところが、先の魂とはとことん異なている。プラトンの著作の中で、魂がこの現実世界の空間のどこかに位置を占めるとか、物質的なものに影響を”直接”与えるといった発想は絶無なのだ。古代に行くほど常識がまかり通るのか?

そもそも魂はこの世のものではない、とプラトンは考えている。この前提があって、有名なイデア論の話につながるわけである。

プラトンにとって魂の故郷=イデア界とは、この世の全てを形づくる数学的ソフトそのものといったらよいだろうか。物理学者が数式でこの世のことを記述しようとするならば、全く正統なプラトンの弟子なのだ。プラトンなら、魂にイデアを想起させる作業というだろう。プラトンにとって魂とは、実にピュアで清明なものである。

忘れてはならないことだが、正しいことそのもの、美しいことそのもの、プラトンによればこれらもイデア界の住民である。かつてこれらの住民に出会ったことがある私たちの魂はその片鱗をどこかに留めているとされるが、これらは私たちが幸せと呼ぶものの源ではないだろうか。

もしそうならば、たぶん、隣の部屋のロウソクを揺らすことに魂を使うより、こっちの方を探索するために魂を使った方がいいと思う。

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