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樹について

この季節、クリスマスツリーが目立ってきた。

しかし、クリスマスを過ぎれば街の光景は一転、お正月モードに突入する。洋から和へ、なんという無節操?とはいえ、クリスマスツリーは本来キリスト教とは直接関係がない。また、お正月の象徴の一つでもある門松が、そのまま神道の儀礼に即したものでもない。

そこに共通するものは、「樹」を神聖視する感覚だ。クリスマスにキリストの誕生を祝うことにも、新年に歳神を迎えることにも、樹が媒体になっている。人と樹との関わりはかくも深い。

聖から生へ、樹は私たちの生を投影する媒体にもなっている。たとえば、男性の名前に樹という文字を使うことが日本では普通に行われている。また人生の接目に樹を植えることもある。

近頃は樹木葬というものさえあるらしい。墓標の代わりに樹を使うというもので、ヨーロッパが始まりらしい。特定の宗教的ではない。しかしそこには、原初的な聖なる感覚がある。

簡単で、しかし奥の深い心理テストとして、「バウム・テスト」というものがある。課題は樹を描くということ。樹に人の心が投影されるという根拠に基づいている。創始者は、エミール・ユッカ-(Emil Jucker)、職業相談に従事していた人で、今でいえばキャリア・カウンセラーであるが、一方で行っていた神話の研究からこのテストの着想を得たという。

このテストは補助的な心理テストとして日本の心理臨床現場でもよく使われている。私の以前の職場で、重大な少年事件の当事者、つまり加害少年のバウム・テスト結果を知る機会を得たことがあるが、なるほど本人の心象世界そのままといってよいものだった。しかし、重要なことはどのように変化していくかということだ。樹は生きているのである。

社会復帰をめぐって相当な議論があったが、その後事件が再発した事実は報じられていない。今の彼ならどんな樹を描くだろうかと思う。

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