ラテン語の世界 その43 ローマ帝国の滅亡

世界史にある「ゲルマン民族の大移動」ってどんなイメージだろう?

塩野七生の本を読んでみた。

今の日本を舞台とするなら、こんな感じになろう。

ある日、兵器を持った数十万の規模の人々が、大量の大小さまざまの船舶で日本のとある海辺の小都市に殺到する。

一部には軍装の男もいるが、女性も、子どもも老人もいる。

自衛隊も、海上保安庁、警察もあまりの数の多さに対処のしようがない、というか彼らは難民なのか、軍隊なのか判別の付かない混沌としたグループなのである。子連れの集団に銃口を向けるなどといくことは、文明国の制服組は慣れていない。

日本側の混乱をしり目に、上陸するやいなやコンビニの襲撃が始まった。抵抗した店員が引きずりだされ撲殺される。ただし、女性の店員はその前に性的暴行を受ける。逃げた店員を追う様子はない。彼らは飢えているのだ。まず食糧が強奪されていった。

次の段階の襲撃は、ホームセンターだ。大型の工具は凶器にも、建物への侵入、破壊にも使用できる。警察署が陥落し、武器庫が彼らの手に落ちるとがぜん彼らの勢いは増していった。あちこち火の手も上がっている。

ビルや民家が占拠され、居住地が拡大していき、ついには一つの県規模の地域が飲み込まれていった。それでは済まず、さらに新手が波状的にやってくる、、日本のあちこちで同様の事態が発生している。

で、結局、日本国政府は、彼らに自治区を人道的に!与えることになった(大規模難民支援法の成立)。

現代を舞台として分かりやすく表現すると、このようにして(ゲルマン人の移動が全てではないが)、ローマ帝国は滅びていった。

ただし、野蛮人は帝国を喰いつぶしただけでなく、立派なことだが、文化を消化もしている。例えば、もともと文字も知らない人々だったが、”ローマ字”で自分たちの言葉を表現することができるようなった。言葉を書記できるようになると、文法も整備されていく。口語が全てだったが、書き言葉が生まれ、やがては文学作品も派生する。

こうしてヨーロッパの言語文化は向上しましたとさ。

追記:

日本の小学生は、ローマ帝国の遺産であるローマ字表記を学んできたが、最近ではゲルマン語も学ぶようにされた。つまり、その一種英語のことである。ただこの言語は、ラテン語のような整然とした読み方ができず(変則的な読み方を多く含んでいる)、子どもたちも苦労している。

追記:2

もし北朝鮮が崩壊したとしたら、大量の武装難民が発生するとも言われている。先のお話は、全くありえないフィクションではない。

 

参議院選挙と維新、新選組、そして政治思想

池上彰が山本太郎に、「旧体制を守る組織だった『新選組』と名づけたのですか?」と尋ねたが、当然、話がかみ合わない。政治思想の問題じゃないから。思うのだけど、かつて山本太郎がNHKの大河ドラマで新選組の隊士役(原田左之助)を演じたことが彼が新選組を意識したきっかけだろう。

同じく幕末ネタでいえば、維新がある。

政治思想でいえば、明治維新は強力な国家集権化である。各藩ごとの地域分権を一気に潰したのが明治維新だったわけだ。

ところが、政党としての維新は地方分権を重要な政策として掲げている。この点、個人的にはとても違和感がある。

固いこと抜きで考えれば、維新の志士ぶる高揚感が先行しているのだろう。

僕は、以上のような政党ネーミングをごっこ系と呼んでみたい。

今回の選挙、社民党は消滅かと思ったが、かろうじて存続した。それなりに政治思想を表現したネーミングなのだけれどね。

まさかと思ったのは、N国の議席だ。すごい、国政に特定の団体を標的とした政党がありうるのだ。こっちは、政治思想なんてものではなく真っすぐな憎悪を感じる。成人型中二病ともいえるだろう。つまり、悪の組織と戦う選ばれし戦士、、みたいな自己陶酔である。

以上、まとめてみると、ポピュリズムの高まりということになろう。思想から気分へ、日本もなかなかグローバル化している。

 

 

逆説の社会史 その16 吉本興行と大学病院

今日も吉本興行の件が報道されている。今日は、弁護士の解説つきである。

基本的な次元でずれていると感じる。つまり、法律問題以前、前近代のしきたりから派生した問題なのでいきなり法律論から始まるのが変な感じなのだ。

当の芸人さん、テレビで親子がどうのこうのと話していた。そこからして、当事者の感覚では、雇用関係とか、業務を請負うとか、法律問題の話ではない。

芸人さんと社長がどんな関係で、どんなときその関係が断たれるか、公の社会の流儀なら契約問題なのだが、「古くからある部分社会の土俗的慣習」が優先するらしい。というか、当事者は法律とか外の世界とことと思っているのだろう。こういう場合、内の社会を「土俗部分社会」と僕は名づけたい。

芸人さんが弁護士を代理人として立てた、これは、「土俗的部分社会」を裏切ることなので、社長さんはさらに激怒する。わけだ。

その芸人さんが、「反社会勢力」と関係を持ったとしても、吉本興行自体、不文律の親分・子分関係で成り立っている。それは、古風な(正統な?)暴力団の仕組みとよく似ている。

なので、社長さん的には、社会から非難されたことよりも、「勝手によその組から”しのぎ”を得たこと」が怒りの理由ではなかろうか?

もちろん、ヤクザではないので、「指詰め」はない。でも、社長の一存で「破門」はあり。この「破門」の有効性 を法律用語であれこれ弁護士が語るのは(悪いけど、、)滑稽である。あえて、専門用語を使うなら民俗学方面が適当だろう。

でもでもでも、、、この会社は日本の娯楽文化の中枢を担っている、真実すごい会社なのだ。吉本の芸人さんの名前を一人も知らないのなら、社会生活にも支障があると思う。

さて、話題代わってもつながるのだが、大学病院で、無給で働く医師がたくさんいるそうだ。かつ、過労死ラインを前後する場合も。これは、無休オプションである。

好きでやるわけでなく、それをしないと不都合なことが大きいので、、それは医師法でも労働基準法でもなくたぶん、先の「土俗的部分社会」の流儀による。

マトモな教養のある西洋人なら、これを単純に「奴隷労働」と解釈すると思う。もう少し好意的にその文化を認めるなら「封建的徒弟制度」かな。

進学校が、医学部への進学率を競い合っている現状がある。そこは、人生の栄えある先?でも、その先にはこんな社会の異様な別枠がある。

日本の社会は、奥が深いね。日本は法治国家で、法律が定めたルール、価値観が当然に日本中にいきわたっている、わけでなく、ところどころ特段辺境でもない重要な場所であっても、ぽっかりと国家の定めた法の及ばない空間が散在している。

 

 

 

 

ラテン語の世界 その42 猛暑とフランス語

フランスの知ってる人から一斉発信のメールが来た。その添付書類の題名は、「canicule」,,てなんだ?

canisならラテン語で犬だけど。

フランス語の辞書を引くと、猛暑とある。夏の盛り、土用ともあるが、これは大犬座のシリウスが太陽とともに昇り沈む時期にちなむ。

だから、犬ってわけだ。ちなみに、フランス語の犬は、chienである。

やっぱり猛暑のヨーロッパの動画だった。

あともう一ひねりある。この動画、犬たちの猛暑対策を集めたものだった!

題名だけでも、ずいぶん意味を圧縮できるんだね。

 

 

 

ラテン語の世界 その41 リブラ/Libraと帝国主義

英語の辞書では、古代ローマの重量単位。

ラテン語の辞書では(つまり大元の意味では)、重量単位、はかり、天秤、水準、象徴的な意味で、正式な手続による所有権の移転とある。

よくぞこんな言葉を選んだものである。フェイスブックの野心を明確に表現した恐るべきネーミングである。

解せば、この世界の取引の基準を創設する基軸通貨であろうとするわけだ。

ドルは基軸通貨というけれど、一企業がこんなたくらみを描くとは、、、かつ、描くだけでなく規制がなければできちゃう。

別な角度からみると、アメリカ中心の世界秩序が次第に崩壊しつつあるのだろう。

その背景には、中国の台頭とか国家間の競合ばかりでなく、民間?企業自体がそれにエントリーし始めていることが判明した。

仮想通貨は、すでに金融資産の段階を超えてしまった。

 

 

 

 

イヤフォンする人、しない人 知覚の統合性について

スマホの普及がそうさせているのだろうけど、少し書いておきたい。

街中でイアフォンを聴く、すると聴覚だけ別な世界に分離する。BGM的に整合することもありうるけど、場違いな知覚を気にする人、気にしない人がいるはずだ。

一つの例。

アイリッシュ・ダンスを習っていた仲間のことだ。この、アイリッシュ・ダンス に重要なことは、ダンス曲の種類に応じたリズムの感覚を体に取り込むことである。彼女は、とにかく音楽を聴こうと思い立ち通勤時間を活用しようとした。そこでイヤフォンである。

ところが、「気持ち悪くて、挫折」ってことになったそうだ。思うにダンサーは、音楽と身体感覚の統合が大切だ。それは、通勤電車の環境とダンス曲との整合性にも関係あるのだろう。

で、気持ち悪い、と感じたと思う。

もう一つ。

ある企画で、出版社の人、写真家とスコットランドの壮大な渓谷をドライブしたときのことだ。

出版社の人は、電子音楽系のCDをかけ続けていたが、あとから写真家の先生が苦言を僕に述べていたことを思い出す。「あの景色の中で、あの種の音楽普通聴くか?変だろ!」

という具合に、その人の感受性が知覚の統合性を求める場合がある。

この違いは、個人の性格特性に関わっていると思う。また気にしない人は増えているだろう。それがその人の生き方や社会の在り方にどんな影響を与えるのだろうか?と僕は関心を持っている。

どなたか、心理学系の研究題材にしてくれないかな。「知覚の統合度と人格特性の関連について」とか。

 

子どもとの会話 宇宙人の存在その2

私:で、チンパンジーは人とほとんど同じ、大腸菌だって結構ダブってる。DNAで見ればね。

娘:いきなり何の話なの?

私:宇宙人ネタの続きだよ。つまり、地球の生命って、そもそも元が同じで遺伝子の表現の仕方でこれだけ多様ってことだ。

とすると、地球外の生命は、「人」がどうだとかのレベルではなくて、ある意味大腸菌より別物、ということになる。知的生命体としても、「人」なんて”それを”とても呼べないだろ?

娘:まあね。理屈じゃそうだけど、結局知的生命体として、よその星に行けるくらいの文明を持つほどの生物なら人間型に”収斂”するって聞いたことあるよ。

私:収斂ってか?やるね。これもありってことで進めてみよう。

宇宙のどこかに地球と似た環境の星がある、、そして人類みたいなものが進化して宇宙に進出する文明レベルに到達する。

これだけ星があればね。確率的に認めよう。その意味で(形はこだわらないとして)宇宙人はいる、と認めよう。

娘:でしょ!

私:ついでに特別な科学力で、100億光年でも到達しうるとも仮定しよう。

ごめん、訂正を思いついた。さっきの話、正確には、「いる」というより、「いた」とか、「これからいる」、だけど。

娘:一体何を考えてるの、ブキミよ、その言い方。

私:ごめんな。お互いに接触できるほど、文明って長続きするのかってことだ。

宇宙レベルの時間感覚でいえば、今の人類史なんて一瞬のキラッの1万分の一だよ。

この人類を基準にすれば、核兵器増えまくり、環境汚染深刻、ホーキンス先生はAIが人類滅ぼすと言ってたし、文明存続のネガティブ情報が増え続けてる。そう考えると、お互いに確率的に同時に存在できないため、別な人類=宇宙人に出会える可能性はまずない。

 

 

 

子どもとの会話 宇宙人の存在

娘:宇宙人っていると思う?

私:そこなんだ、この場合の「人」ってどんなものが人なんだい?

娘:またきた、ほんと素直じゃないね。

私:最初が肝心だ。言葉で答えてくれたまえ。人といえるのはどんなもの?

娘:言葉を話して、、、立ってあるいて、、

私:妖怪みたいなのでもいいのかね?

娘:そう言われると困るなー。でも、今っぽい服とか、未来っぽい服着てたら人でしょ。

私:昔の絵に描かれた妖怪だって、今は普通の服を着てるかも知れないよ。宇宙服みたいなファッションが好きなのもいるかも。

妖怪ウォッチには、ほぼ宇宙人のイメージの妖怪も出てるぞ。

娘:でもやっぱ、宇宙人の方が、妖怪よりリアルなものでしょ。そうそう、科学的な。

私:こんな説明はどうだい?昔の人は妖怪をリアルに感じていた。今ほど、科学が発達していなかったから。今の人たちは、科学を信じているので、妖怪はリアルでなくなり、その代わり宇宙人がリアルになった。

結局、たとえ同じものであっても、その時代背景によって、妖怪と解釈されたり、宇宙人と解釈されたりしうる。

 

子どもとの会話 妖怪の存在

娘:妖怪っているの?

私:うちの、かまちゃんやかぶちゃんみたいには「いない」ね。

(うちで飼っている虫たちのこと)

娘:もし見たら信じる?

私:見るだけで「いる」ことになるのか?

娘:確かに、それだけじゃね、、。

私:そうなんだ、「いる」とか、「ある」ってことどうやったら確実にできるのだろうね。

いや、「いる」とか、「ある」 って実際いろいろなパターンがあるんじゃないかな。

娘:うーん。けど、昔の人は妖怪を信じていたよね。

私:かなり本気で信じていた人は多かったと思うよ。文献があるし。

娘:いなくなったとしたら?

私:そういう説明もアリだけれど、そのころとは、信じる背景が変わってしまったと思うよ。

今は、妖怪より宇宙人を信じている人が多くなったみたいだね。将来は、また別物になったりして。

 

 

子どもとの会話 エロス神の降臨

(やれやれ、くそ面倒な思春期か、、)

娘:「エッチ」と「エロ」の違いって何?

私:エッチの元の由来は知らないけど、エロならわかるよ。元々、「エロス」っていう古代ギリシャの神様の名前だよ。

娘:その神様ってヤバくない?

私:ってどんな神様想像してるんだか。理想、真理、美とかに憧れ、近づこうとする強い気持ち、つまりこれこそピュアな愛とされていたのだけれど、この気持ちを具現化した神様なんだ。

昔、ギリシャのアテナイという国で、この神様について議論をしあった記録も残されているよ(実際は、ほぼプラトンの創作で「饗宴」と記されているもの)。なんなら、うちにもこの記録があるから後で見せてあげてもいい。

娘:へー、今とずいぶん意味が違ってるね。

私:このころにくらべ、人類はずいぶん知的に退化したからね。

(補足)

最近、ほぼ最高度な学歴を有し、かつ、民間人としてほぼ最高度な社会的地位を有する日本人(立派な学歴の衆議院議員)が、こともあろうに、北方領土を公の立場で訪問中、夜中にこの神様(かなり劣化してる)に取り憑かれ「性的買い物」に行くと騒いだ事例がある(世界の注目)。古典的教養の重要性がよくわかる例。

 

 

 

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